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がん専門薬剤師研修:⑨-3日目

泌尿器科癌。自施設ではほとんどお目に掛からないがん種である。
近年の分子標的薬の発展で俄かに恩恵を受け始めた腎細胞癌など、
本日は腎細胞癌と尿路上皮癌の講義があった。

【腎細胞癌】
・血尿で発見される例が多い
・腎細胞癌は多彩なサイトカインを放出し、さまざまな病態を呈する
・腎生検は診断のためには行わない。播種のリスク↑、組織診断がつなないこともある。
・リンパ節転移(+)だとすでにⅣ期となる。治らない。
・治療方針はどの病期でも腎臓摘出をまず考慮する
・リンパ節郭清も行われることが多い
・遠隔転移も取れるなら取る
・手術不能例の今までの治療法はIFNが主体だった
・sunitinib、sorafenibの登場で治療が大きく変わってきた
・再発・切除不能例→sunitinib、temsirolimus、sorafenib、Bev、IL-2、臨床試験など考慮
・腎癌のリスク因子にvon Hipple-Lindau(VHL)病がある
・VHL遺伝子に異常があると、HIF(Hypoxia Inducible Factor)が増加し、腫瘍活性化
・pazopanibも今後の有力候補

【尿路上皮癌】
・膀胱・尿管・腎盂癌がこれに該当する
・確定診断は膀胱鏡で腫瘍生検(TUR-BT)
・膀胱-尿管逆流で上行性に播種
・腎細胞癌と同様にリンパ節転移(+)でⅣ期
・再発頻度高く、50~90%
・化学療法感受性はgood
・有害事象の多いM-VAC療法に代わり、今はGC療法主流
・尿路上皮癌には2ndラインの治療法が殆どなし。
・HER2陽性例が30%程度あるとのことで、今後の展望となる
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