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コミュニケーションの逆説

 メッセージを伝えたい人にだけ伝えられない、伝わらないジレンマ。伝わる人には伝える努力をしなくても伝わるパラドックス。
 講習会に来て欲しい人が来ない。既に講習内容を知っている人だけが参加しに来て、内容が簡単すぎるというクレーム。そうなんです!そんなあなたは参加しなくても良いんです。(でも、全員参加って規定しないと本当に来て欲しい層の人々が参加しないと思うから、全員参加になっているのです)
 コロナの自粛要請も同じコミュニケーションの逆説構造を有している。緊急事態宣言なぞ出さなくても、マンボウなぞ出さなくても三密を避け、リスクの高い行動を避けることができる人々は既に行動をしている。一方で、伝わらない人々(自粛していない人々)に伝えなくてはならないというのがコロナ禍において求められているコミュニケーションなのだと思う。メッセージの内容自体、いくら正しくても、論理的で理解可能な言語で語っても、その周りから染み出してくるメタメッセージが相反するメッセージを放出してはいまいか。再度それを省みてはどうだろう。いま1番の問題となるメタメッセージは、「オリンピックをやります」というメッセージ。これはどう考えても「オリンピックが出来るくらいの緊急性のない状況なのね、今もこれからも」というメタメッセージを強烈に伝えている。これを変えるには、例えば、「この状況になったら営業中止要請」「この状況になったらイベント禁止」「この状況になったらオリンピック延期」とそれぞれの段階で「ことの重大さ」をわかってもらえるような引き換え条件をあらかじめ提示しておくことで、従ってもらえるようなメタメッセージを伝えることができるのではないだろうか。端的に言えば、「感染者数が○○になったらオリンピックは中止します。そうならないように皆さんにも協力をお願いします。具体的には云々・・」とこう伝えれば良い。何故こんな簡単なことが言えないのだろうか。これも十分考察に値する問いではありそうだ。
 論理的なメッセージが伝わらない層の人々にはメタメッセージで「ムード」を伝える工夫を加えなくてはならない。その方法の一つが、首長自ら条理を尽くして市民に語りかけることでもあるだろうし、一定以上の市民が付いて来て行動するような緻密な情報提供でもあるだろうし、法的拘束力を持った厳格な命令を通達することでもあるだろうし、支援金をうまく使って市民の行動を誘導する事も一案だろう。日本での状況を振り返ってみると、ここで挙げた一例のひとつも実行されてないようだし、実行されていても機能していないようである。
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数学が好きになる数の物語100話

数学が好きになる数の物語100話.jpg
2週間前に頼んだ本が、本日ようやく届いた。
巣ごもりのゴールデンウィークは宅配が大忙しだろうから、仕方がないのかも知れない。

さて、届いた本を早速眺めてみましたが、これ、楽しみにしていた数学の読み物。
数学が好きになる数の物語100話:コリンスチュアート
まあ、本格的かと言われたら、そうではなく、かなり一般向けの読みやすいお話になっている。
個人的にはまずまず満足。
暇なときに開いて1話読んでみる、なんていう雑誌感覚で読みたい。

そんななか、一つ誤植を見つけてしまった。これは翻訳の間違いではなく、
その前段階からの間違いかもしれない!?
正方形5つを組み合わせた図形「ペントミノ」の話題のページ(写真右)であるが、
各図形がアルファベットの形に似ていることから、それぞれに文字が振られているとの図。
良く見ると、「I」の図形が、テトリミノ(正方形4つ)ではないか。1枚足してあげよう。
ちなみに、作者のコリン・スチュアートは、
ポピュラーサイエンスの先鋒、イアン・スチュアートと関係があるのかと思ったが、
あるのかないのか良くわからんかった。

さて、ゴールデンウィークに読もうと思って頼んだ本がようやく読めるので、
今夜から春の夜長を満喫しようかな。
山尾悠子や皆川博子をじっくり楽しもうと思う。
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