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コロナの第二波に備える

日本全国で緊急事態宣言が解除され、多くの人がおそるおそる活動再開し始めた。
今の「凪」のタイミングに第二波に備えた対策を第一波を踏まえて行いたい所である。

「未知のウイルスである」、「過去に例がない」というエクスキューズのもと、
行き当たりばったりの対応と対策を行なってきたのが第一波であるのに対し、
第二波の際の対応はそうはいかない。

「第一波の時はどうだったか」
これが第二波の時の念仏となりそうだ。
こんな患者が来た時はどうする、患者数が○○になってきたが病棟はどうする、
スタッフ・スタッフの家族で発症者が出た時はどうする、などなど・・・

それに備えて、今までの院内コロナ対策会議の議事録や状況をまとめた年表が重要になる。
当院でも未だ浮き足立った状況が続いており、コロナ病棟も半分の閉鎖に止まっている。
なかなか明確なプリンシプルに基づいた対応ができていない。
もちろん臨機応変さは大切だが、第一波を踏まえた院内対策の第二段階を打ち出したい所だ。

国民の行動の自粛ムードが明けたので、必ず第二波はやってくる。
これからはモグラ叩きのように、クラスターが発生したところを叩いていく。
その繰り返しになるだろう。その際に病院内での感染を広げないようにすることが最重要。
面倒でも病院に入る人を制限して、入る人は検温や追跡できるように記録をして、
いざ感染発生の際は追跡調査をしていく。入院する人は事前にPCR検査を実施し、
感染を否定しておく。物凄いコストになるが、仕方がない。

物資も徐々に手に入るようにはなってきたが、以前の採用品と同じでないことも多く、
使用感が微妙に変わる中、(文句をいうことは憚られるし)、
なかなか防御を完璧にすることは難しい。

スタッフの緊張感も途切れるタイミングがあるかもしれない。
その隙を狙ってコロナが入り込んでくるだろう。
これからのことを考えると気が滅入るが、これも仕方がない。

我々は医療者であるので、今回のコロナ禍で必要性を認識してもらえた。
今までは完全に縁の下に潜っていたが、その重要性を認知してもらえた。
それが目的で働いてきたわけではないが、自分たちの仕事が「不要不急」と言われて、
多くの人間の労働に対する尊厳が減殺される中、非常にありがたいことだと思った。
あなたの仕事が不要不急、自粛しろと言われたことを想像するだけでゾッとする。

あまり多くの人は言わないが、この、「あなたの仕事は不要不急」という、
呪いのような言説が無意識のうちに私たちの心を蝕んでいるような気がしてならない。
第二波とともに心の平穏も取り戻せるようになるといいのだが。
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